二十四節気で8番目の節気「小満(しょうまん)」は、あらゆる生命が、光に満たされることを知り、
そっとその殻を破ろうとする時期です。
木々の葉は緑を深め、風のなかには、目には見えない“成熟の音”が響いています。
今回はこの「小満」という節気を前に、
ウェイト版タロットを用いて全体の“今”を読み解くリーディングを行いました。
スプレッドには、
タロット作家レイチェル・ポラックが伝える「Dr.アポロのなんでもスプレッド」を使用しています。
以下に、カードとその意味をまとめながら、
この季節にどのような意識で過ごせばよいかを、カードたちの言葉としてお伝えします。
【カードの配置とリーディング】
1. ペンタクルのエース(逆位置)
「見えてはいるが、もっとよく見直すべきこと」
はじまりの兆しが、手の中から滑り落ちそうになっています。
何かを始めようとするその前に、
それが「ほんとうに根づく場所」に種を下ろしているか、
もう一度見直してみてください。
2. ソードのクイーン(正位置)
「まだ意識していないが、学ぶべきこと」
いま必要なのは感情の共鳴ではなく、
冷静さと知性の剣。
誰かの期待ではなく、
自分の真理に忠実であることを、女王はあなたに告げています。
3. 世界(逆位置)
「特に注意すべきこと」
すべてがうまくいったように見えるときこそ、
ほんとうに終わったかを確認してください。
成就には、“最後の祈り”のような慎重さが必要です。
いまはまだ、終わりではありません。
4. ソードの5(逆位置)
「この状況から得られる力・資源」
勝ち負けにこだわらなくてもいいのです。
手放すこと、譲ること、
そこにこそ、あなたの芯の強さが宿ります。
争わずして、深い静けさの中にいる力。
5. 魔術師(逆位置)
「今、何をすべきか」
あなたには道具が揃っています。
でも、意志がまだ定まっていないようです。
今回のカードリーディングで一番の警告はこのカードかもしれません。
行動する前に「なぜそれをしたいのか」を明確にすること。
急いで形にしようとせず、
自分が何を“願っているか”を静かに見つめる時間が、いま必要です。
【まとめ】
『小満』とは、
陽の気が高まり、自然界のいのちが“満ち始める”とき。
けれどもタロットは、
始まりの予感を受け取っていても、芽吹きには慎重さが必要と告げています。
「根を深くおろして、芽吹きの時を信じなさい」
「他人との比較・証明を手放せると、大地に根が張れます」
そう語るカードたちの声を、
どうぞ受け取ってください。
次回は『小満』の後半に向けた、オラクルカードによるリーディングをお届けします。
良い日々になりますように。
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