今日は5月5日、二十四節気で『立夏』。
暦のうえでは、今日から夏が始まります。
そして今日は端午の節句でもあります。
一年でいちばん気持ちの良い時期。
空では鯉のぼりが泳ぎ、菖蒲湯に入り、柏餅やちまきをいただいて、邪気を払います。
とはいえ、朝早くはまだ肌寒く、
夏というには、春の記憶がまだ少し残っている時期でもあります。
季節の端境(はざかい)に立つとき、
私たちの内側もまた、少しの揺らぎと、小さな決意とを抱えているのかもしれません。
「始めたい」と思いながら、
「もう少しだけ待っていたい」とも感じている。
あるいは、はじまりの前に訪れる「終わり」に、
小さな喪失感を抱えている人もいるかもしれません。
妊娠中の静かな休息のように、
今の停止は、新たなかたちを育てる時間なのかもしれません。
この時期、プロジェクトや人間関係に変化が訪れたり、
思い通りに進まないことがあるかもしれません。
そんなとき、タロットは静かに語りかけてくれます。
【今回引いたカード:5枚】
- ワンドのペイジ(正位置)
- ペンタクルのクイーン(逆位置)
- ペンタクルの9(逆位置)
- 女教皇(逆位置)
- ペンタクルのペイジ(正位置)
この5枚がつむいでくれた物語は、
**「熱意と静けさの両立」、そして「育てていくという行動」**について。
■ 始まりたい気持ち——でも、今はまだ「助走」
最初に出たワンドのペイジは、
すでに自分の中に小さな火を感じていることを教えてくれます。
まだスタートしていなくても、心の中では何度も準備をしてきた。
そんな人も多いのではないでしょうか。
いま大切なのは、走り出すことそのものより、
「その火を消さずに持ち続けること」。
■ いま学ぶべきことは、“ひとりで立つ力”
ペンタクルのクイーン(逆位置)は、
知らず知らずのうちに、誰かに頼りたい気持ちや、
感情に流されやすい状態があることを示しています。
けれど今は、「自分で自分を抱きとめるとき」。
誰かの言葉ではなく、自分の感覚で足場をつくっていく。
その姿勢が、夏に向かう力になります。
■ 「結果を急がない」ことが、最大の注意点
用心すべきカードとして現れたのは、ペンタクルの9(逆位置)。
これは、「まだ整っていない」ことを自覚する大切さを語っています。
焦らず、比べず、地道に準備をする時間。
“足りない”のではなく、“今は途中”という視点をもって。
■ 感情にのまれず、冷静でいることが力になる
4枚目に現れた女教皇(逆位置)は、
静けさの中にある知性の象徴です。
今、外の動きに気を取られたり、不安に飲まれそうになっても、
心の奥には、ちゃんと「大丈夫な場所」がある。
感情の波を見つめながらも、自分の軸を見失わない。
その冷静さが、見えないものを照らします。
■ そして今、あなたができることは——
最後に出たペンタクルのペイジ(正位置)は、
**「地道に、一歩ずつ」**というメッセージを届けてくれました。
大きな成果や変化を求めるのではなく、
毎日、自分にできることをていねいにこなしていく。
他人と比べる必要もなく、スピードを競う必要もない。
静かに積み重ねていくこと。
それが、やがて確かな“かたち”になるはずです。
■ おわりに
立夏という節目は、何かを「始める」というよりも、
「育てていく決意」をするタイミング。
外の季節が夏に向かっていくように、
内側でも静かに、けれど確実に、
新しい物語がはじまろうとしているのかもしれません。
いま、あなたの足元にある一歩を、信じてください。
良い日々になりますように。
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