二十四節気『冬至』(2023年12月22日~2024年1月5日)のカードリーディング

オラクルカードメッセージ

12月22日(金曜日)は冬至です。冬至は、一年で最も昼が短く夜が長い日です。一年の夜明けが冬至を境にしてやってきます。

冬至と夏至は、「気」が一転して入れ替わるところです。体感としてはこれから寒さが厳しくなりますが、見えない「気」の世界では、陰と陽の変わり目であり、冬の頂点が過ぎて春に向かう時です。二十四節気で『冬至』の期間は、クリスマス、大晦日、お正月と、行事が盛りだくさんの時期になります。必然的に動き回ることが多くなる時期ですが、カードを見る限り少し注意が必要です。

まずタロットだけを見ると、ペンタクル(金貨)のキングが逆位置で出ています。今年はペンタクルの4(守銭奴のイメージのカード)が何回も出ましたが、ペンタクルのキングの逆位置もテーマは同じです。誰にでも当てはまる一般的な解釈をしようと思いましたが、今期タロットではかなり具体的な人物像が読み取れるので、書いておきます。

まず、ペンタクルのキングです。

ペンタクルのキングとはどういう人物かというと、財産家です。辛抱強く一生懸命に働いてきた結果、大きな城を築き上げました。具体的には投資、商取引、不動産売買、ベンチャービジネスなどを通し、富を得たようです。彼は自然を愛し、大切にする見返りとして、豊かな大地の恵みを手にします。お金をどのように使い、稼ぐのか、その術を知っています。この人は愛情表現の手段として、お金を使ったり、プレゼントを贈ったりしますが、それは彼が他人を見るとき「何を持っているか」という視点でものを見るからです。「金がものをいう」という言葉は彼のためにあります。

つまりこのキングは、どちらかといえば「資本主義の論理がむき出しになった現代の新自由主義経済」のもとで成功してきた人です。

それが逆位置になっているので、彼は「お金のためなら何でもする」し、名声や物質主義の奴隷となって、むなしく働き続ける…とも言えます。あるいは、このキングがお金を入手した手段は汚いものだったのかもしれません。

目で見て、触れられるものに執着しているので、配偶者や恋人も「所有物」と捉え、心を無視している可能性も高いです。そうなると、破滅に向かいます。

と、書いてみてわかりましたが、20世紀までの世界のスタンダードはペンタクルのキングかもしれません。あまり自分とは関係ないように感じましたが、現代に生きているということは、知らず知らずのうちにペンタクルのキング逆位置の価値観に染まり、地球に負担をかけているような気もします。

次のカード、今現在の状況を表すのは「ワンドの10」です。

頑張っています。仕事と責任の重さに必死に耐えています。あきらかに過剰な荷物です。

懸命に働いて多くのことを達成したが、その成功が重くのしかかっている。

義務感や進んで責任を引き受ける意欲はあなたの長所なのだが、そろそろ人に任せて重荷を分け合う時だ。

背負っている重荷が欺きや偽りの産物でないことを確かめておくこと。

全力を傾けて立派な仕事をしてきたことは賞賛に値するが、いまでは成果に対する責任を共に担おうとしてくれる人々がいる。

荷物を軽くしよう。さもないと、仕事漬けの日々が生活の別の部分に害を及ぼすことになるだろう

アンソニー・ルイス『タロット事典』

キングが出ているので、男性をイメージして書きましたが、もちろん女性にも当てはまるし、家庭を支えてきた主婦の方にもあてはまります。つまり、一生懸命頑張ってきた結果、ある程度の成果を得たけれど、負担が過剰すぎて限界にきています。

今期はたくさん行事があるので、世の中が演出するイベントの勢いにまかせてすべて成し遂げようとしてしまいがちです。その結果疲れてしまい「ペンタクルのキング逆位置」の「横暴で独善的な面」が出てきてしまえば周囲から敬遠されてしまいます。メッセージはシンプルで「ひとまず荷物をおろそう」です。

ただ、タロットでは結果に『15 悪魔』が逆位置で出ています。

これは二つの可能性があります。

ひとつ目の選択肢は、あなたが自らの意志で「断る」「やめる」こと。無理やり抱え込んだ荷物をおろすことです。強い意志で、悪魔につながっている誘惑と依存性的な鎖を断ち切ることです。やめると決めれば、解決策は見つかります。これではいけないと感じている状況や人間関係から抜け出せます。

ふたつ目の選択肢は、今の状況に執着したままでいること。意志が弱いため、物理的な誘惑に執着し続けることになります。荷物を置くことも減らすこともできませんが、それもひとつの経験かもしれません。ただ、行き詰まっても暴言や暴力に走らず、品性や品格を重視した行動をとることは忘れずに。

以上がタロットだけをみた解釈です。

オラクルカード(画像真ん中の列『The Map』と下段『Path of the Soul』)はふたつとも同じようなことを言っています。

まず、オラクルカードでもテーマは「損失の苦しみ」です。

45 悲しい抱擁(逆位置)

自分の苦しみの上にさらに苦しみを重ねているのですか?

人生があなたを不公平に扱い、約束されていたものが奪われてしまったと感じていますか?

自分から逃げてしまった愛、もしくは他の人に授けられた成功を切望しているのですか?

今は怒りと自分には手に入れる資格があるはずだという感覚が、エゴの罠へと誘っています。

苦しみと損失感は、あなたがそれを手放せば通りすぎるでしょう。もしも不公平感を握っているなら、強く縛られていて、自由に呼吸ができないと感じるでしょう。

唯一の解決法は、犠牲者意識を捨て、悲しみを受け止めることです。そうすれば、やがてそれは自然に追い払われるでしょう。

苦難と試練は個性を築く自分への贈り物です。何か感謝できることを見つけ、 全ての事柄の中で一部でも責任を取りましょう。悲しみとともにいることがどれほど辛くても、あなたは愛されていて、永遠に放置されるわけではないことを忘れないでください。 この信念を持てば、これもいつか通り過ぎるでしょう。あなたは 犠牲者ではなく、ヒーローになる旅に出かけた旅人です。

今は失望していても大丈夫です。いつか振り返ると、この経験の中に大きな価値を見いだすことを知りましょう。

The Map Oracle Cards

今期は、損失や苦しみしか感じないかもしれませんが、そこで終わりにせず、この現象に隠されたメッセージを発見することがテーマなようです。(画像下段 左側)

メッセージは、物理的な動きを止めるとやってくるようです。

『24 ぬかるみに足を取られて』正位置

動けなくなるのは、時としてあなたを騙してでもゆっくりスピードを落として、周りを見させる唯一の方法である場合があります。

実際、今行っていることから焦点をずらして、その他のものに注意を向ける必要があるというサインです。

今は先に進むのではなく、観察する時期です。環境が明確になるのはもう少し後なのでしょう。

立ち止まって、今まで見落としていたものの中にある喜びを見出しましょう。まもなくぬかるみから出るでしょうが、今は動かずにスピリットがあなたに計画を持っていることを知ってください。


The Map Oracle Cards

クリスマス、年末年始と慌ただしいなかで「足を止めさせられる」ということは、もしかしたら体調を崩すということも考えられます。

または何かうまくいかなくなるかもしれませんが、心配しなくて大丈夫です。

『42 妖精』

このカードはあなたを『憤慨させる』かもしれない状況を注意して伺うように求めています。

覚えておいて欲しいのは、どんな体験も学びの一部であるということです。

イライラしている自分を感じても、当面は我慢して耐えましょう。

心を集中させ、古いパターンにずるずると戻ってしまわないようにしましょう。今の自分に忠実であれば、その状況がじきに好転していくことがわかるでしょう。

今この瞬間とハートに心を集中させるという魔法を、妖精たちが あなたに示しています。

Path Of The Soul Oracle Cards

やることがいっぱいに感じているかもしれませんが、カードの流れを見ると、今期最適な過ごし方は『静かに今にいる』時間を大切にすることのようです。

さみしくて堪らなくなったり、忙しくて人に当たりたくなったりしたとき、立ち止まって自分の中に入った方が素晴らしいメッセージを得られるようです。

他の人には何も見えないところで、あなたはより深い意味や隠されたメッセージを発見します。

あなたの直感と内的理解力が拡大していて、あなたのガイドが意思の疎通を図ろうと あなたに働きかけています。

一瞬一瞬に経験していることに心を集中させましょう 。動物のメッセンジャーや雲の形、 色、他人の会話、その他あなたの注意を引くものに意識を向けましょう 。

見えない世界に対する気づきと結びつきが深まって、あなたは 次の段階にステップアップしつつあるのです。

二十四節気で『冬至』は12月22日から1月5日までです。この期間は楽しいホリデー期間であり、クリスマスは恋人や家族との時間、職場では忘年会、年末年始は親戚付き合いと、さまざまな人間関係を維持するために膨大なエネルギーを費やす期間ともいえます。しかも日本社会で普通に行われているコミュニケーションは「互いに空気を読みあう」高いスキルを必要とするので、疲弊してしまう面もあります。

でもカードの解説だと、雲の形や目に映る色などからメッセージを受け取れる素晴らしい時期でもあるらしいので、心静かに過ごす必要があるようです。「そんな時間なんて取れない!」という方は、「やるべきことを減らす」という選択肢もあることに目を向けるタイミングかもしれません。

長々書きましたが、この時期は1日のうち少しの時間でも散歩して自然に触れたり、群れから離れてひとりの時間を持つなど「これといった目的がない」時間を持つことをおすすめします。

良い日々になりますように。

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