二十四節気『白露』後半のメッセージ

オラクルカードメッセージ

白露に入りましたが、相変わらず暑い日が続きます。暦の上では秋であるにもかかわらず、このまま夏が終わらないように感じてしまいます。

ところで「夏」という季節は、「夏の終わり」をテーマにした小説に名作が多いです。たとえば80年代に活躍した森瑶子のデビュー作『情事』の冒頭。

『 夏が、終わろうとしていた。』

他に瀬戸内寂聴の『夏の終り』という小説もあります。

「夏」というのはこの場合、青春時代の終わりか、老いの予感をイメージしている言葉です。そして小説は「もう若くない」という現実への抵抗として「情事」があったりするわけですが、彼女たちが抵抗しているのは肉体の衰えではなく、森瑶子の言葉を借りるなら「精神の緊張感を失う」ことへの抵抗でした。

精神の緊張は生きがいにもなるけれど、ストレスにもなります。交感神経が緊張し続けた状態は、これらの小説が書かれた右肩上がりの時代であり、元気がよく、活動的な時代でもありました。でも何事もバランスなので、振り子が片方にばかり揺れていたら、反対側に揺り戻す力が働きます。夏を終わりにしないと秋の成熟に到達することはありません。

前回の白露のリーディングから一週間たちましたが、これくらい経つと具体的にカードが何を言いたかったのかわかってきます。

自身を振り返ると、ここ一週間は過去に逆戻りしたかのような思考がよみがえることが多かったです。先ほどの森瑶子の言葉を借りるなら、「精神の緊張感を失う」ことに無意識に抵抗し、ストレスが多い思考をわざわざ持ち出していたようです。

よく自然療法などで病気を治そうと生活や食事を変えると、以前の老廃物が吹き出してくる「好転反応」が起こることがあります。

かつて取り入れた身体にとって負担だったものを排出する過程で、もう一度それが血液に溶け出すので、ある意味「毒素」が身体中を巡ります。

そうなると、排出していることに気付かず「もう一度味わいたい」気分に溺れてしまいかねません。好転反応は昔に戻るためではなく、新しい生き方を選択したため、過去を完了させるために起こることですが、最中にいるときはなかなか気がつきません。今期はじめは、まさに好転反応の時期でした。

そういう意味で前回タロットで出た『世界』のカードでは

・自分とは何か、自分にとっていったい何が大切なのか。

・愚者のカードではじまった旅の過程を理解し、責任を果たすこと(結果の責任をとること)

がテーマであることが実感としてわかります。

つまり今期の大切なテーマは、自分がどんな人間であることをあなたは選択しますか?ということです。

どんな人になりたいか、何を目標にするかが問われるのが今期のようです。ある程度自分を律しないと、あれもこれもとたくさんのことを目標にしがちですが、今はおすすめできません。焦点がぼやけ、葛藤が大きくなります。

ここ1ヶ月ずっと出ているタロットのペンタクルの4は、今期は逆位置で現れていますので、葛藤を放置していると、今まで築き上げたものを維持できなくなります。

あなたが安心して座っていた基盤が、慢心によりどんどん揺らいでいきます。具体的には、軽率な行動やずさんな金銭管理に注意です。

人生のサイクルとして、今までやってきたことの成果が出て完成形を迎えるタイミングなのに、いまだに「あれもこれも欲しい!」と目標をひとつに絞らない結果、仕事や金銭面で問題が起こる結果をもたらしかねません。

これから大切になるのは、以下のカードです。

これはタロットで「恋人たち」のカードです。

これは結婚やパートナーシップを意味することもありますが、何より大切なのは、このカードが決断を求めるカードであることです。

私がカードを引き始めたときにずっと謎だったのは、恋愛関係ではなく仕事のことで質問しているのに、タロットの恋人たちや、オラクルカードでも「ロマンス」関係のカードが出ることでした。オラクルカードは原型にタロットがあるように感じるので、ロマンス関係のカードにはタロットの「恋人たち」の影響があるように私は思います。

なぜ恋人たちのカードから「選択する」「決断する」という意味が出てくるかというと、初期のヴァージョンのタロットでは「選択」という名前がつけられていたからです。

タロットにはいつも使っているウェイト・スミス版タロットの他にマルセイユ版タロットというものがあります。マルセイユタロットでは恋人たちのカードは以下のようなものです。

こちらのカードをみると、ふたりの女性の間で選択を強いられる若い男性の絵なので「選択」や「決断」という意味がついているのがわかります。

それだけでなく、「頭が良い」とはいったいどんなことだろうと考えてみると、結局「判断を間違えないこと」が挙げられるように思います。

そしてその判断力が最大に発揮されるのは、パートナーを選ぶときかもしれません。とすれば、ロマンスや恋人たちのカードが出た場合、カードをひいた人は「あなたはどんな価値観でその選択をするのですか?」と内省することが大切です。

仕事でロマンス関係のカードが出たなら、損得勘定で決めると、葛藤が起きる可能性があります。

その選択は、あなたが一番なりたい自分像にかなっているか心に聞くことです。

たとえば仕事の場合なら、お金のことは一旦脇に置いて、「この仕事は好きだろうか」と心に問いかけることです。

前回は大天使ミカエルオラクルカードを引いたので、今回は違うカードをひくつもりでしたが、忘れてしまってまた同じ大天使ミカエルオラクルカードをひいてしまいました。にもかかわらず、また同じカードをひいています。多分一番大切なメッセージなのだと思われます。

これは前回解説したので、同じことを繰り返すのはやめますが、言葉を変えるなら、心を映写機と考えると、外の世界として見えているものはあなたの内面の状態を投影したものに過ぎないという意味です。

心が動揺しているとき、その理由は「あなたが考える理由」によるものではなく、あなたの内面が乱されているから世界が乱れてみえているので、まずは心にやすらぎを感じる必要があります。

大天使ミカエルといえば、オーラソーマでは、大天使ミカエルのボトルのメッセージは「平和な心で真実の道を選択する」というものです。

人は誕生前にブループリントという、人生の計画を立てています。

心から喜び、幸せと感じることがあなたのブループリントです。

恐れがあると自分の心に従えず、真実を選択することができません。

恐れを乗り越え、明晰に見て自分を知ると、エゴやしがみついていた思考が離れていきます。

あなたは天から守られ、平和の中、ブループリントを受け取ろうとしています。

あなたの意志と天の意志がひとつになると、真実を選択していくことができます。

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前回のカードには「これがあなたの人生の目的です」というカードが出ていました。

また、「励まし」のカードも出ていました。

これは、あなたが正しい方向にいて、新しく探索すべきこと、つまり新しい旅に出ることを励ますカードです。

これら二枚と「恋人たち」のカードが前回は最終結果のカードに出ていました。

その前には、執着心や孤独を現すカードも出ていました。現時点で、何か「うまくいっていない」結果が出ている場合、天の意志が働いて、あなたが正しい選択ができるように「予告」として嫌な気持ちになることが起きました。内省して、ブループリントを受け取れるように平和な気持ちを取り戻しましょう。

9月15日は新月で、新しいスタートを切るタイミングです。また20日は彼岸の入りです。彼岸はあの世と近くなるときです。

今回はコミュニケーションを現すカードをひきました。

このタイミングでコミュニケーションが出ているので、あまり現世的に「誰かに連絡する」と考えるより、ご先祖や自分の意志を越えた天の意志に想いを馳せるときと考える方が「判断を間違えない」と思います。私は

内なるやすらぎを得るために必要なのは、心のやすらぎを唯一の目標にすることです。

という、ジャンポルスキーさんの言葉を大切に日々過ごそうと思います。(『愛とは、怖れを手放すこと』ジェラルド・G・ジャンポルスキー)

次回のカードリーディングは、9月23日『秋分』です。

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