夏至(2023年6月21日~7月6日)のカードリーディング

オラクルカードメッセージ

6月21日(水曜日)から二十四節気で『夏至』になります。夏至は、一年のなかで一番昼の時間が長く、太陽が最も高い位置まで昇る日です。

カードにもそれが現れていて、一番左側の原因を現す場所にはタロットで『19 太陽』が逆位置で出ています。(画像上段 逆位置)

タロットは4つのスートから成る小アルカナと22枚の大アルカナカードの一組で構成されています。小アルカナは、大アルカナと共振して存在しているので、大アルカナの流れはタロット全体で強い意味を持ちます。

大アルカナは0番からはじまります。0番には愚者という意味がつけられています。日本語では0を零(れい)と読みますが、どうやら日本語は本来一音一義(ひとつの音にひとつの意味がある)の言葉のようなので、零は霊にも通じるようです。すると零が振り当てられた愚者は、魂(霊)の象徴ともイメージできます。人生にはいろいろなシーンがありますが、今経験していることは、全体のなかでどんな時期なのかをカードで占うことができるのは、カードの中で愚者が旅を続けているからできることです。

0番から21番までの大アルカナカードは、魂が旅に出て、たくさんの困難を乗り越え、死を迎え(死は13番)、それから死を越えた意味を見出す道のりの各シーンを描いた絵巻のようなものです。そのため大アルカナは別名『愚者の旅』とも呼ばれます。

なかでも大アルカナカードの最終段階は、愚者が世俗的な世界を越えて「神話的英雄」になるまでの道筋です。それはレイチェル・ポラックの言葉を借りれば「光の解放の物語」です。15番の悪魔のカードは闇を現します。16番の塔では稲妻の光を、17番は星、18番は月、19番が太陽というように光の強さが増していきます。そして20番の審判、最後が21番で世界のカードになり、愚者の旅は完成します。

前置きが長くなりましたが、太陽のカードが夏至のリーディングに登場するのは、とても深い意味があると思います。太陽のカードは、15番「悪魔」の闇に囚われた光を解放するプロセスを完了させます。ひとつ前の18番「月」は、それ自体では輝いておらず、19番の太陽を反射しています。そのため、タロットでは月を「半分の真実」と呼びます。半分見えていても半分は闇の中なので、はっきりものが見えません。でも太陽が昇れば、すべてが光に照らされて、はっきり明らかになります。例えば夜、窓の外にお化けがいるように見えて怖いと思ったものが、朝になったら「ただの木だった」とわかるような状況です。

太陽のカードは、正位置でも逆位置でも「太陽の輝きは非常に明るく」ポジティブな意味がなくなることはありません。でも逆位置は、雲が光を覆っている状況とも考えられます。

それは今の季節そのもので、夏至は夏季の真ん中にあたりますが、梅雨の真っ盛りでもあるので長雨が続きます。梅雨がある日本では夏至に太陽の力を感じにくいです。でも、見えない「気」の世界では、この日、陽のパワーは最強になっています。陰陽はコインの裏表の関係なので、陽のパワーが最強になるということは、バランスをとるために陰を強化する力が強力に働いているともいえます。

オラクルカードでは『25 変容』が逆位置で出ています。(画像中段 左側) これは、サナギが蝶になる過程で、突然痛みを増す体験が現れ、暗闇が訪れたように感じる状態です。その体験は、サナギにとっては混乱でしかないかもしれませんが、蝶に変容するには必要な過程です。サナギがサナギのままでいようとすれば、この変化の体験に対して自分を犠牲者のように感じるでしょう。それがタロットでは真ん中のワンドの6の逆位置に現れていますし、芒種のカードリーディングでも登場した『49 タリスマン(お守り)』の逆位置にも出ています。人生で繰り返してきたパターンに気づくように!との警告のカードです。

何か去年の夏至から同じことを繰り返し書いている気もしますが、同じように見えても螺旋状に少しずつ良い方向に向かってはいるようです。今期意識すると良いのは以下のことです。

自分にとって本当に必要なものが見えてくるので、今後の見通しをたてるとき。ひとつの目的に専念するため、良くないと感じつづけてきたことがあるなら、断ち切る決断をする。

おそらく夏至の前、芒種の期間に「なんとなくだけど、こっちに行きたい」という方向があるのではないでしょうか。そしてそのためには何かを「断ち切る」必要があることはわかったはず。「断ち切る」というと強い言葉ですが、タロットでソード(剣)のエースが出ていることと夏至の意味を考えると、今期は強く意識しないとネガティブさに負けてしまいそうになるか、事を大きくしてしまいそうです。

太陽のカードは逆位置でも前向きなカードではありますが、夏至に逆位置で現れたのは深い意味があります。

夏至の太陽は、あなたが隠したいことや秘密にしていたかったことを白日の下にさらします。それはもしかしたらあなたが「面白くてたまらない!」と感じていることかもしれませんが、やり過ぎは収拾がつかなくなります。

何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」を忘れずにいると良さそうです。

良い日々になりますように。

コメント

タイトルとURLをコピーしました