夏至(2024年6月21日~7月5日)のカードリーディング

オラクルカードメッセージ

今日は夏至です。二十四節気で10番目、太陽が一番高い位置に来る日です。今日は葉山は朝から雨ですが、たとえ雲に隠されていても夏至の太陽は力が最も強く、その力が頂点に達したときです。

「陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる」という言葉があるように、頂点ということは、これからは下り坂でもあります。夏至を過ぎると太陽はしだいに南中高度を落とし、昼間が短くなり、夜が長くなっていきます。古代、夏至には地上で巨大な炎をたく夏至の火祭りが行われていました。それは力が弱くなっていく太陽の力を加勢するための儀式でした。弱くなっていくとはいえ、しばらくは地上のものはすべて強い太陽に照らされます。そのため6月は隠れていたものが表に出る力が働きます。個人でも、秘密がばれたり、自分にとって本当に大切なものが見えてくるときでもあります。夏至の力はまだしばらく続くので、よくないと感じながらもズルズル続けていることがあるのなら、夏至の最強太陽パワーでスパッと断ち切る決断をするのがおすすめです。

どんな決断でも、「決める」というのは意志が必要です。でもどんなに意志が強そうに見える人でも、「決断」を無意識レベルで見れば、49対51で決めているように思えます。49対51を意識できるレベルで見ると、イエスかノーの二者択一となり、すぱっと決断できているように見えているだけです。未練を残そうと思えばいつでも後悔できる条件は揃っています。「決断できず、迷いやすい状態」というのは、49対51で勝負がついたと思えず、いつも49の部分に未練を残す状態ともいえます。ギリシャ神話でも、日本神話でも、夫が黄泉の国(死者の国)に死んだ妻を探しにいき、あと少しで連れて帰れるときに振り返ってしまい、すべてがご破算になる話があります。それを日常レベルで解釈すれば、一度前進すると決めたなら「決して振り返ってはならない」、振り返らないことが過去を完了させることになるということだと思います。

と、長々書きましたが、今回のカードリーディングで伝えたい内容も同じです。タロットでは前回から引き続き、『塔』が出ています。

前回書いたように、気づかぬうちに制限された人生の見方が習慣になり、その考え方に依存してしまっている。そんな抑圧的状況を消し去るために何らかの崩壊=清算せざるを得ない状況が訪れるかもしれません。生活スタイルや考え方などを見直すタイミングです。

どうやらこれから一年くらいは『塔』がテーマとなるようなので、タロットで『塔』とはどういう意味だろうとよく考えます。同じ大アルカナカードが何回も続けて出るとき、個人がその意味について内省することに意味があります。塔が出たときに自分に問いかける質問は以下のものです。

・私の人生を支えてくれているものは何だろう?

・それはどんな構造で、どのように支えてくれていただろう?

・その構造は、どのように私を制限してきただろう?

・それを壊すものは何だろう?

・壊れたことにより現れてくるものは何だろう?

ここで重要なのは、崩壊する構造体は、嫌なものだったわけではなく、ある意味あなたを支えてくれていたものでもあったということです。

構造体(ストラクチュア)とは、バラバラに分解するのをさけている、複数の生命体の間の関係であると定義します。自分は人間だと思っているあなた自身、構造体であり、何十億という生命体の集まった組織なのです。

構造体の面白いところは、成功しても失敗しても、分解してしまうというところです。だから 構造体のままでいたければ、お互いの間に緊張関係、つまり何か問題を維持していなければなりません。

構造体は構造体として完成した時に崩壊するという考え方は、最初、私にはとても奇妙に思えました。そこで、いろいろ例を集めてみたのです。隆盛を極めた大帝国はその絶頂期に達して、反対勢力がなくなると、分裂するか滅亡してしまいます。莫大な遺産を相続した人は、結局は浪費して自滅してしまいます。天才は気が狂ってしまいます。権力は腐敗します。善人は若死にします。宗教は分派や異端に分裂します。地上を支配した生物は、不思議と絶滅してしまいます。細胞は2つに分裂します。魔法使いは気が狂います。

だからこそ、人々はあまり簡単に手に入る成功や権力に対して 用心深いのです。どこかで、みんな、あまり成功するのはうまくないと自分で限界を設けてしまっています。それは霊的に意識を高めていく場合にも当てはまります。霊的な指導者は、生まれ変わるためにはエゴをなくさなければならないと説教します。でも私たちはそうしようとはしません。構造体は自分を守りたいのです。

エゴとは、意識の構造体であり、 それ自身危険にさらされている緊張感があると、気分よく感じるものなのです。ネガティブな試練にあってると、私たちは高揚した気分になり、エネルギッシュになります 。一生懸命働いたり、厳しい修行をしたり、 スカイダイビング、自転車レース、戦争、病気、断食、禁欲、ギャンブル、薬、不注意運転、議論、偏執狂、悪魔や黒魔術等々、ネガティブな行為はいくらでもあります。

もちろんあまりにもネガティブな方向に行き過ぎても、構造体は崩壊しますが、私たちはなぜかそれはあまり気にしないのです。私たちは生き延びるために危険を想定し、あれやこれや心配し悩むのが好きなのです。もっとも、核兵器とか、細菌戦争のように本当に危険なこととなると、その危険が逆に非現実的なものに思えてきて、私たちはそのことを考えるのを避けてしまいます。

普通、自分を定義し、自分が何であるかを規定しようとすると、私たちは自分が何に同意していないかによって、示そうとする傾向があります。そして、他の人についても、その人の悪いところを見てその人がどんな人が決めてしまうものです。自分とその人との違いを、とことん探していきます。他の人の良いところはなかなか見えませんし、実はそこには興味がないのです。

私たち人間は生物の中で唯一 、自分で自分の最悪の敵になることによって、ネガティブな緊張を保ってきたのです。そしていわゆる「人間のさが」なるものを完全に克服できずに、今も相変わらず、旧態依然とした同じゲームを続けているのです。かげろうみたいな人生の問題にあれこれ文句を言って、私たちはちゃんと楽しんでいるのです。新聞が売れるのもそのためです。

ネガティブなことばかり強調していると、結果として、構造体の壁を強化し、エゴを強めてしまいます。(中略)どこか奥底で、私たちはほとんどの霊的な努力は成功しないと知っているのですが、そうした 試みは尊敬に値すると思い込んでいます。実は私たちの大部分は、構造体としての現在の自分への執着を捨てて、もう一つ上の次元に行くつもりは本当のところは少しもないのです (中略)

本当は自己改革を目指したり、他人を変えようとしたり、その他さまざまなネガティブな緊張を使って自分の構造体を強化するよりも、もっと楽しいゲームがたくさんあるのです。

それと あなたは構造体に頼らなくても生きていけるということを覚えておいてください。

あなたは宇宙の他の全ての存在と一体であるエネルギーなのです。得るものも失うものも何もないのです 。自分のエゴを否定的な事柄で定義しても、意識してやっているならば、ちっとも悪いことではありません。あなた自分がやりたいと思うことをすれば良いからです。

困るのは自分がやっていることから意識をそらして、気がつかないふりをすること、つまり 無意識で何かをやるということなのです。自分が何をしているのか 自分でわかっていた方が同じゲームをするにしてもずっと楽しくできると思いませんか?

『なまけ者のさとり方』タデウス・ゴラス

長く引用したのは、今期出たタロットの「ソードの10」の絵の打撃を減らすためです。このカードは「構造体の死」であり、自由への夜明けです。

これは多分出て嬉しいカードではありませんが、絵に描かれた象徴を詳しくみれば、そんなに嫌なカードではありません。倒れている人物の手は、指で「祝福」を表す形をしています。そして完全な闇ではなく、夜明けです。その前に出ているのは『塔』です。

絵を見ると、雷は塔から王冠を転落させています。人物は逆さまに落ちています。でもここにも象徴があります。赤ん坊は生まれるとき、逆さまで出てきます。赤ん坊が狭い産道を通り、広い世界に生まれでる瞬間を戴冠 Crowningと呼びます。

この二つのカードが表しているのは、あなたの人生を支えてきた構造は完成したが、それはどちらかといえば、「自分で自分の最悪の敵になることによって、ネガティブな緊張を保ってきた」構造体だったのかもしれません。人間が繰り返している「敵を想定し、頭を悩ませなからもうまく切り抜けていくゲーム」は、地球にとっては負担でしかないので、このままだとゲームオーバーになりそうです。そこでできることは、個人レベルでこのゲームをやめること、このゲームをやめても終わりではなく、新しいはじまりになると信頼することのようです。

崖から大いなる海に向かって飛び降りるのです。

母である大洋があなたを優しく受け止めてくれるでしょう。

安心しなさい。信頼と勇気を持って。

あなた自身の本質に目覚めるのです。私たちが新しいあなたがもう一度生まれるのを助けましょう。再び純真さを取り戻すのです。

固定観念や恐れの詰まった箱から飛び出す時が来ました。

あなたはもう一度、純粋で無垢なハートを持った幼子として生まれるのです。

このカードはあなたに、自分の本質を知ることはこの宇宙を知ることと同じだと告げています。

日本の神さまカード

今期はたいして重要ではないものが死に、自分にとって本当に大切なものが見えてくるときです。「たいして重要ではなかった」といっても、過去においてはとても重要だったはずなので、感謝して手放して完了させたら決して振り返らないこと。

私は最近、「なぜ自分はこんなにも緊張して生きているんだろう?」と気づくことが多いです。そして以前なら緊張した場に行っても何も緊張しなくなっているのに「ここで気を緩めたら、何か悪いことが起きないか!?」と無理やり緊張しようとする自分がいます。それは身を固くして用心しないと、どんな目に合うかわからないという「不信のゲーム」でしたが、だんだん終わってきているので「決して振り返らない」で前に進もうと思います。

夏至の太陽は陽の力が最強なので、厄を吹き飛ばし、夢を注入してくれます。6月は30日が夏越しの大祓になります。今年前半までの厄を落とすタイミングで、大掃除にもいいタイミングです。過去を祓って新しい夢をみるため、口にする言葉に注意することも大切です。発信したものを受信します。

良い日々になりますように。

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