晴明(2023年4月5日~19日)のカードリーディング

オラクルカードメッセージ

4月5日から二十四節気「晴明」に入ります。旧暦ではまだ3月です。

晴明は「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」を略したもので、「万物ここに至って皆潔斎なり」と称されるように、春先の清らかで生き生きした様子をいったものである。この頃になると、春気玲瓏にして、桜や草花の花が咲き初め、万物に晴朗の気があふれてくる。この日、沖縄地方では、墓参の行事(晴明祭ウシーミー)が行われる。中国から伝わった行事であるが、沖縄の習俗として定着している。

『現代こよみ読み解き事典』

葉山は今、桜が満開です。

二十四節気に沿ってカードを引き続けて気づいたことは、人間も自然界の一部であり、自然界の流れが個人の運勢に影響を与えるということでした。

たとえば今期は『晴明』ですので、先の引用からキーワードをあげるなら『清浄明潔』です。空気が澄み、日の光が万物を照らし、すべてが鮮やかにはっきり見える時期です。裏を返せば、清らかでない部分=汚れや埃がはっきり見えるようになるともいえますが、晴明の場合はあくまでも生き生きした綺麗さがはっきりするのがテーマです。

カードを引いても、一番左側の原因を示す場所には素晴らしいカードが出ています。タロットでは幸運のカードである大アルカナカード『17 星 正位置』(画像上段 左側)が出ていますし、真ん中のカード左側『The Map』は『2優しい庭師 正位置 』、下段のサイキックタロット ハートオラクルカードでは左側に『3 リードする』が出ています。どれも希望のあるカードです。

タロットの『17 星』は、最も困難な場所を切り抜けたことを表します。実際、去年はよく『15 悪魔』のカードも出ましたし、『12 吊るされた男』も何回もひきました。ただ一度も『16 塔』のカードは出ていません。

もしカードリーディングで『16 塔』のカードが出ていた過去があり、そのあとで今回の『17 星』が出ていれば、わかりやすい解釈ができます。

なぜなら塔のカードが意味する分裂(たとえば別離、離婚、失業など)や、予想外の変化で暗いトンネルの中にいること、今が苦しい日々であることを本人が痛烈に感じたはずなので、『17 星』のカードが出るタイミングで、真っ暗なトンネルの先の小さな光をきちんと捉えられたはずです。今まで暗かった分、僅かでも希望を感じられたと思います。

今のところ、ほとんどの人は特に希望を感じられていないかもしれません。「希望」というと、つい自分の期待が叶えられるように解釈したくなりますが、どうやら違うようです。むしろ期待が叶えられる形で物事が起きないことが、最善なことなのかもしれません。

つまり今期は明るい春の光に照らされて、今まで気づかなかった汚れ=改善点がはっきりする時期ですが、それは「良いこと」のようです。どちらかメインかといえば、明るい希望です。

今期もタロットのソード(剣)のクイーンが逆位置で出ています。前回は、日常で不機嫌さを出したり、精神的に不安定で周囲を混乱させる可能性に注意するように読み解きました。でも前回から連続して登場したので、少し意味がはっきりしました。

これははっきりした形では認識していないかもしれませんが、多分私たちにとって「塔が崩れ落ちるような喪失が起きた」のだと思います。今まで通りの世界は崩れたということです。

確かに、先日デザイナーが発表したいろいろなファッションを見たらどれも似ていて、まるで戦時中のようなデザインの服に感じられました。私はカトリーヌ・ドヌーブがよく着ていた頃のイブ・サンローランのエレガンスが好みですが、90年代にはすでにエレガンスは死んでいました。かつて、サンローランの晩年に彼がデザインした服を着たモデルがショーの前に服の仕上がりを見せに彼の前に来ると、サンローランはやや神経症的に「美しくない、美しくない服だ」と言っている映像をみたことがあります。

それはサンローランをもってしても、時代の流れがエレガンスから程遠くなっていたので仕方がなかったとは思います。でも今はもう「極み」までいっていて、変化するしかないところまできています。

同じように先日亡くなった大江健三郎の小説も、今までの世界を完璧に表現していて驚きました。ということは、今の流れは90年代どころか戦中からはじまっていたのか?とも思いましたが、以前は全く読み進めることができなかったのに、今読むと自分が感じている現代を見事に表現していて感動しました。多分自分自身も同じように経験を積み「過去」になったから大江健三郎がわかりやすくなったのだと思います。(処女作の『死者の奢り』がおすすめです)

芸術家は時代を先取りして表現するのだとつくづく感心しました。同時に、大江健三郎の世界はすでにリアルタイムで完成しているから、未来は違うとも感じました。

今はサルトルの都会的感性が普通になっていますが、そこにはもはや新しさは感じません。新しい世界は、とても良い感性の芸術家がこれから表現していくはずですが、今脚光を浴びているものや人物の中にはないことだけはわかります。カードの示す通り、今は見えないけれど、間違いなく希望は育っています。

今期のカードを読み解くと、ソードのクイーンの逆位置は「喪失に対処できず、不機嫌になったり、報復的になったりする」おそれを表しますし、画像中段真ん中の『24 ぬかるみに足を取られて』のカードは、強制的にスピードを落とし、あなたが無理に先に進もうとするのを止めています。

なぜ動きを止めるようなことが起きるかというと、あなたが「今まで見落としていたこと」の中に喜びがあるからです。それが何かはっきりわかればぬかるみから出られますが、まずは落ち着くこと、ゆったりした気持ちを取り戻すことです。

あなたが「がむしゃらに突き進む(それは行動だけでなく、あなたがあなたの考えが絶対だとしがみつくことも入ります。悲しみに沈み続けることも、喜びに浸り続けることもがむしゃらに突き進むことなのです)」のを何としても止めたいという有難い流れが来ています。

今期、一番避けなくてはいけないのは、思い通りにいかないからといって、攻撃的になることです。今はまだわからないと思いますが、多分これは男性、あるいは男性的な女性が気を付けた方が良いです。この注意はずっと続いていますので、わかりやすい解説を抜き書きしておきます。せっかくの希望を台無しにしないように…。

意に沿わない相手はとことん攻撃するような、過激で独善的なところが往々にしてありそうです。厳格すぎて心が狭くなったり、ただただ 周囲の人を萎縮させてしまうような一面も見られます。また人の長所を引き出すことができず、 結局は自分の利益を損なうことになりがちです。しっかりとリーダーシップを発揮すべきところと、人を信じ、任せるべきところを考えて行動する必要があります。誰でも責められるより、肯定される方が嬉しいものなのです。 そこをうまくできるようになるのが 課題です 。

ルナ・マリア著「タロットの教科書」ワンドのキング逆位置 解説より

星のカードだけでなく、『3 リードする』(画像下段 左側)も出ていますので、現時点では感じられなくても、成功に向けての強いエネルギーがあなたを取り巻いています。新しいチャンスが開かれたことを示すカードです。

今、気弱になっている人は、自分を信じて「私はできる!」と思ってください。強気に突き進もうとしている方は、謙虚さを忘れずに。

晴明は、生き生きした春を味わう時です。あなたにとって良い日々となりますように。

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