🍃 処暑のタロットリーディング
2025年8月23日〜9月6日
虫の音が夜にしみ込むころ、
空の色も、風の匂いも、少しずつ秋へと傾いていきます。
立秋から続くこの「処暑」は、
暑さが止むときとされています。
現時点ではまだ激しい暑さが続いていますが、激しい暑さのなかで、ふと時間が止まったかのような静けさを感じるときがあります。
そんな静けさのなかで、
まだ体感できない「終わり」と「完了」がそっと動き出しているのかもしれません。
🔮 使用スプレッド
レイチェル・ポラックの「ドクター・アポロのなんでもスプレッド」
🃏 今回引いた5枚のカード
- 知られしものよ! → 星(逆位置)
- 知られざるものよ! → ペンタクルの10(正位置)
- 危うし! → 死(逆位置)
- 幸運よ! → カップのペイジ(正位置)
- アクション! → 世界(正位置)
🌟 星(逆位置)――知られしものよ!
「見えていたはずの希望が、少しにじんで見える」
あなた自身も気づいているその揺らぎ。
理想がぼやけて、未来へのビジョンに自信が持てなくなっていたのかもしれません。
でも、この星は「希望が消えた」のではなく、
ただ見え方が変わってきただけ。
過去の光では照らせない場所へ、あなたは歩き始めている。
🪨 ペンタクルの10(正位置)――知られざるものよ!
「あなたは一人ではない」
目に見える形での豊かさ──家族や仲間、絆や時間──
それらが、あなたを静かに支えてくれています。
気づかないほど当たり前になっていた“土台”が、
いまのあなたを支えるエネルギー源になっているのです。
これこそが、あなたの「再構築の土壌」。
⚠️ 死(逆位置)――危うし!
「もう終わったはずのものを、
終わらせきれていない」
これは、変化の入り口で立ち止まってしまっている状態。
古い関係、価値観、夢──もう手放すべきと分かっていながら、
どこかでその幕を引けずにいる。
でも、「変化を拒むこと」が、もっとも大きな停滞を生むこともあるのです。
もう、“終わらせること”を、優しさとして選んでもいい。
🌱 カップのペイジ(正位置)――幸運よ!
「まだ小さな始まり」
それは誰にも気づかれないような、
胸の奥のふるえかもしれない。
でもこの小さな感情が、
“次の流れ”の気配を教えてくれています。
これは「大きく変わる」ための時期ではありません。
今感じているその小さな動きに、ちゃんと気づくこと。
それが、あなたの未来をやわらかく育てていく。
🌍 世界(正位置)――アクション!
「完了させよ!」
それが、このカードからの明確なメッセージです。
いまは「始める」ではなく「終わらせる」タイミング。
終わり方は、人それぞれです。
たとえば──
・もう握りしめるのをやめて、そっと手放す。
それは──
・誰かにわかってもらおうとしていた想いかもしれません。
・いつか報われると信じていた努力かもしれません。
・もう合わなくなった夢や役割かもしれません。
そして何より、
「それでも手放せない」
と思っていた気持ちそのものを、そっと抱きしめて、ひと呼吸おいてあげることかもしれません。
手放すとは、“忘れる”ことではありません。
“なかったことにする”ことでもありません。
ただ、もうここに留まらなくていいと、自分に許可を出すこと。
それが、「世界(正位置)」がアクションとして告げる“完了の儀式”なのです。
他には
・言えなかった言葉に、静かに“さよなら”を添える。
どういうことかというと…
伝えられなかった言葉も、癒すべき誰かもいない。ただ、その記憶を愛で包んで手放す。それがホ・オポノポノが教えてくれる“さよなら”です。
・納得できなかった気持ちを、自分のなかで「これでよかった」と受け入れる。
それは、静かな祈りのような完了かもしれません。
どんな形でもいいのです。
「この段階はもう終わった」と、あなた自身に許可を与えられたとき、あなたの物語は「ひとつの円環」を結び、
次の章が自然に訪れます。
……そう聞いて、どこかで「怖い」と感じたとしても、大丈夫。
終わらせるということは、壊すことではありません。
誰かに説明したり、正当化したりする必要もありません。
あなたが“もういいかな”と静かに思えたその感覚こそが、魂の次の扉を開く、最初のアクションなのです。
怖さは、ちゃんと感じている証。それだけ、あなたが大切にしてきたということ。
だからこそ、“終わらせていい”という選択が、あなたの人生のリズムと重なったとき──新しい光が、何の音も立てずに差し込んでくるのです。
🌕 立秋から処暑へ──
大アルカナが描く“内なる旅”
今年2025年は、**大アルカナ11番「正義」**の年。
この数年、あなたのもとには何度も「吊るされた男」が訪れていました。
価値観を反転させ、他人の評価から距離を置き、
自分だけの視点で物事を見つめ直す“静かな逆さまの時間”。
そしていま、この処暑で現れたのは、13番「死(逆位置)」。
吊るされた男のあとに続く、大きな通過儀礼。
「変わりたい」と思っていたあなたが、
「変わるしかない」と知ってしまった場所。
ここであなたが行うことは、ただひとつ──
古い夢を終わらせ、新しい種を迎える準備をすること。
そしてその先に出たカードが「世界(正位置)」だったこと。
それは、あなたの旅が「ただの通過」ではなく、
深く意味のある“完了”を迎えようとしている証なのです。
🍃 結びに
「終わりを祝福しよう」
それは喪失ではなく、魂が次へ進むための儀式。
あなたのなかにすでに芽生えている、小さな“次の光”に、
この処暑の風がそっと追い風を送ってくれますように。
コメント