二十四節気では今は『小寒』です。小寒の初日(今年は1月6日)をもって寒の入りとします。この日から節分までの約1ヶ月が「寒の内」で、日の出ている時間が伸びるのに対し、寒さが厳しさを増す頃です。二十四節気を約5日ずつ三つの期間に分け、一年を七十二に区切ったものを七十二候といいます。
1月11日から七十二候では「水泉動」と書いて「しみずあたたかをふくむ」と読む候に入ります。「水泉(しみず)」とは、地中から湧き出る泉のことを表します。地上は凍てつくような寒さでも、地中では凍っていた泉が温(ぬる)み、動きはじめる頃です。今期も同じで、まだ見えていないけれど、凍っていた「より良い何か」も解かれはじめています。
前回ひいたカードでは、タロットではパワフルな大アルカナカード『19 太陽』が逆位置で出ています。これは本来なら喜びを感じるときなのに、何かが邪魔をして、幸せと悲しみが入り混じった感情を表します。今年の正月は、太陽の逆位置がふさわしく感じます。
ただ、このカードには別の意味もあります。ちなみに『小寒』のカードは以下のものでした。
タロットではとても強い意味を持つ大アルカナカードの『19 太陽』と『5 法王』と『20 審判』が出ています。これは今がとても大切な節目であることを表します。
前回は主にオラクルカードをみて(画像下段)休暇、休養の必要性を書きました。
つけ加えると、今期のように大切な時期は人智を越えた「ひらめき」を得ないと正しい判断ができないので休養が必要なのだと思われます。
今期一番大切なのは判断を間違えないことです。気をつけて欲しいのは、騙されやすくなっていることです。「自分独自のやり方」に自信を持っている方は特に、自我の指示に従うことは危険です。こういう時期は「マイルール」に従うよりも右脳に答えを聴いた方が良いと思うので、右脳の活性化についてわかりやすい文章を抜き書きしておきます。
右脳の活性化
現代は感性時代となりました。
感性を正しく知るには、自己の右脳を活性化することです。右脳がシャープになると、年齢を問わず、感性を体で感じるようになります。このように右脳が活性化しないと、新しい時代のトップとしての資格を失うかもしれません。 特に デザイナー、 PRマン、コピーライター、ソフトウェア SE、プログラマーなどは、右脳思考が大切です。
右脳は教育しなくても、生まれた時から標準的能力をすでに持っております 。これ以上向上させるのは自己が自分で自己育成するしかありません。
右脳は脳波が7~12hz のα波の時によく働きます。脳波が15~30hz のβ波になると左脳が働いて、右脳は休止します。緊張しますと脳波はベータ波となり、左脳は活動しますが、右脳は働きません。右脳を教育するには、リラックスして、左脳を静かにさせることです。
禅とか瞑想は左脳のものを考えさせない訓練です。
右脳を活性化のための注意事項は次の通りです。
①左脳と右脳の固有の能力を知り、左右を適材適所に発動させるように注意する。
②左脳がリラックスした時右脳が働く。
③怒り、憎しみ、不安、焦り、イライラの心があるときは、左脳のみ無駄に働き、いたずらに心身を疲労させる。
④常に心は平静にする。
⑤何も考えないで、ぼんやりした時間を時々作る
⑥ 勝負事は避ける
⑦腹七文目、過食しない
⑧煙草、アルコール、カフェインはよくない。
⑨退屈している時は、明るい建設的な空想の世界に遊ぶ。(妄想はいけません)
⑩リラックスして音楽をぼんやり聞く。
⑪勝負を伴わない軽いスポーツに汗を流す
⑫森林浴、緑の中の散歩をする
⑬他人の幸せ、喜びを祝福する
⑭大自然と一体となる意識を持つ
『不運より脱出する運命の法則』中川昌蔵
著者の中川昌蔵さんは1914年生まれで、和暦だと大正三年生まれです。この頃の生まれの方は、戦後生まれと受けた教育が全く違うものを感じます。そこが読んでいて新鮮だし、未来のあり方を考えるヒントなります。たとえば
『 戦後は一貫して、自己の権利を求めることのみ教えました。協力すること、奉仕すること 、与えることは全く教えませんでした。これが 現在、心の荒廃と社会混乱の大きな原因となっております。他人の人権を尊重することによって、自己の人権が守られ、他の権利を認めることによって、自己の権利も保護されます。自己の権利と人権のみ主張して、他人の権利を無視するものは、全てを失うでしょう。
与えるものには、充実感、生きがいが生まれ、求めることしか知らない者は飽くことを知らず、ついには不平不満、失望の世界へ転落していきます。宇宙は自然によって調和しています。人間社会は人間の作った法とルールによって秩序が保たれています。国の憲法、法律、会社の就業規則、人間関係のエチケット、モラル、競技の諸ルールなどは全て共生の法則の一種です。民主主義の自由も、これらの法則やルールを超えることはできません。』
などは、この時代の人からは感じますが、現代人からは失われたものに感じます。タロットで法王のカードの逆位置が出ていますが、それはこういうまっとうな年長者の意見が聴かれなくなった現代そのものでもあります。
また、それが企業を経営するときの態度に雲泥の差になって表れています。
「企業は経営者や労働者のためにあるのではありません。金儲けが目的だと考える企業に繁栄はないでしょう。消費者、働く人、取引業者、企業経営に関係するすべてを共生させることが経営の基本です」
ともありますが、今年の干支「甲辰」は、前回は1964年で東京オリンピックの年でした。甲辰年は、経済が主役になりますので、中川昌蔵氏のような考え方は今年大切になると思います。
企業を経営していなくても、個人としてもこういう地に足のついた考え方が大切です。なぜなら、辰年の辰というのは十二支のなかで唯一架空の動物なので、虚気の年でもあるからです。自分で大変化を起こそうとすると、かえって失敗しそうです。浮わついた気持ちになりがちなので、こういう時は「地味にコツコツ」を目指した方が良いと個人的には思います。
今回引いたカード(画像右側)でも、『グラウンディングする』というカードが出ていますし、『29 風の精』(画像左側)のカードも出ています。右脳を使うということと、地に足をつけることはつながっています。今期は確実、慎重に事を運ぶ態度が重要です。カードは、「人の口車に乗らないこと!」と注意喚起しています。
タロットでは結果に『20 審判』も出ています。これは自分自身の本心や才能など秘めたることが見えてくることを暗示します。他には、人間関係における新たなスタート、再生という意味もあります。この意味を実現するには、先にあげた中川氏のような倫理観を持つことが必須になりそうです。
加えて、地道に日常を送っていて退屈したときは、ネットよりも「ただぼんやりする時間」を持つことをおすすめします。そういう時間に「大きな夢、美しい夢を描き、最高の人生に集中する」と素晴らしい一年になりそうです。(『21 Fields of Dreams』夢の草原 正位置)
次回のカードリーディングは1月20日『大寒』になります。
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