『穀雨』4月20日~5月4日のカードリーディング

オラクルカードメッセージ

4月20日(日曜日)から二十四節気の6番目『穀雨』に入ります。季節は春の終わり、春の土用(土用とは各季節の終わりのこと)になります。穀雨のあとは『立夏』、今年は5月5日に当たります。ゴールデンウィーク中のこどもの日から、暦の上では夏がはじまります。

『穀雨』は「百穀の実りをもたらす春の雨」という意味です。水辺では葦が芽吹きはじめます。日本は「豊葦原の瑞穂の国(とよあしはらのみずほのくに)」とも呼ばれるくらい、葦とは縁が深いです。その葦の若芽が見られるのが今の時期です。古事記で語られる天地創造の物語ではトップのアメノミナカヌシの神から数えて四番目に現れる神さまの名前が「うましあしかびひこぢの神」という名前です。あしかびは葦牙とも書きます。それは、葦が芽吹くとき、川辺や沼地から尖った先を空に向けて生える様が牙のようにみえることからきています。葦は古くから屋根葺きや紙、すだれ、楽器などさまざまな場所で用いられてきた、日常と縁の深い植物です。そんな、どこにでもある葦ですが、「葦の芽のように萌えあがるもの」が神となり、それは日本が生まれる前の天地創造のときの尊い神さまの名前になっています。

と、長々と葦について書きましたが、今期のカードを読むと、「自然界には葦の芽吹のような力が満ちている」けれど、「人間だけがその流れについていけていない」といった雰囲気があります。メッセージとしては前回の『清明』(4月4日~19日)のカードリーディングとほぼ同じです。真ん中の「いま取るべき行動」を表す場所に『21 世界』が出ています。これは「揺るぎない自己肯定でひとつの区切りをつけること」を促しています。

先ほどから葦の話をしているのは、はっきりわからなくても、もう新しい創造はすでにはじまっていて、その「はじまりのはじまり」がどうやら「今」のようだからです。「はじまりのはじまり」は「何かを選択する・今までの世界を終わらせる」時期でもあります。春が終わるから、夏が来ます。

葦の芽吹のエネルギーを神格化した神さまの名前は、天と地をわける前段階、形を作るための力を象徴しています。それはどろどろの沼地から空に向かっていく力ですが、今期は「どろどろの沼地」に気持ちが向きがちのようです。

まず、あなたが意識はしているけれど、もっとよく見てみるべき何かを表す場所にはワンドのペイジが逆位置で出ました。このカードが仕事や勉強の悩みと結び付くと、「地道に努力することから逃げないこと」が大切になります。「準備を整えること」を促しています

このカードは優柔不断という意味もあるので、沼地から抜け出す気力がいまいち湧かないのかもしれません。あるいは、新しいプロジェクトが障害にぶつかり、なかなか軌道に乗らないのかもしれません。でも今は「土用」です。粘り強く我慢するときです。

このカードの対となる位置、あなたが気づいていないこととして「ワンドの3」が逆位置で出ました。

このカードが出るときはまず自分がどうしたいのか、自分の考えをじっくり検証するときです。

新事業の立ち上げ、または将来の成長や発展に向かって正しい対策を講じるのを何かが引き留めていることを示唆している。おそらく、目標が非現実的なのか、従っている助言が間違っているのだろう。努力に思慮が欠けていたり、的外れだったりするのかもしれない。

現在の状況を見直し、仲間に選んだ人々はもちろん、自分自身のスキルと労力の注ぎ方も再検討する必要がある。

成功の可能性を高めるために最善の計画を立て、適切な構造を作り上げてきただろうか?

アンソニー・ルイス『タロット事典』

これらのカードが伝えているのは、クリアな目であなたが抱えている不愉快さを見つめることです。今までと同じことを繰り返しながら違った結果を期待しても、あなたの光は増しません。かといって、あまりに分析しすぎるのも問題です。今期危険なことを表す場所にはソードのペイジが出ています。

このカードは何らかの問題が起こる予兆や、心を乱すメッセージに対処しているときに現れることがあります。でも、今期幸運を表す場所にはペンタクルの4が出ていますので、金銭的な贈り物や経済的なダメージからの回復も示唆されています。

ペンタクルの4は「健全な財政計画や金銭管理、生活全般をうまく回すこと」を表すので、もし今期それらの分野で「心を乱すメッセージ」に対処することになったとしても、うまく「守る」ことが幸せにつながるようです。

今期とるべき「アクション!」には『21 世界』が出ました。

正位置の『世界』は人生における重要な目標や目的を浮き彫りにしている。大きな野心の達成に近づいているか、強い欲望を満足させるための旅に出ようとしているのかもしれない。

いずれにせよ、自身の成長における重要な段階に差し掛かっており、成功を収めるには全身全霊を捧げなければならない。

肉眼で見える最も遠い惑星であり、太陽系の可視境界の一番外側を示す土星のように、世界のカードは英知を目指す愚者の旅の終点を示している。

このカードへの到達は、完成、悟り、成功のしるしである。あなたは エデンの園に戻ろうとしているのだ。

アンソニー・ルイス『タロット事典』

このカードが「アクション!」の位置に2回連続で表れたのは興味深いです。しかも他のカードは逆位置ばかりなのに「ハッピーエンド」を表す世界のカードが出ています。

ただ、この「ハッピーエンド」は現実的な嬉しいことが起きて終わりになるというより、現実的なゴタゴタを超えた内面の調和を表しているのかもしれません。

このカードが前回と同じく『どう行動するべきか』を表す場所に出たということは、自分の内面、自分の感覚と外側の活動を統合するように動きなさい。現状を打破しなさいというメッセージのようです。ただし、今までのカードの流れと今が土用の時期であることを考えると、焦らずゆっくりと、着実に、手堅く計画を練る期間にすることを忘れないようにしましょう。

良い日々になりますように。

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