立冬(2023年11月8日~21日)のカードリーディング

オラクルカードメッセージ

今日は11月5日(日曜日)です。あと2日で土用が終わり、8日(水曜日)から二十四節気の19番目『立冬』に入ります。立冬は、冬のはじまり、冬の気配が漂う頃です。といっても、最近は暖かいため朝顔のツルが伸び続けて巻き付けた木を通り越し、家の壁にまで這ってきたものが現在満開になっています。

今回のリーディングは、タロット(画像上段)The Mapオラクルカード(中段)、人間関係に特化したサイキックタロット・ハートオラクルカード(下段)を使いました。

三種類引きましたが、一番わかりやすい象徴がサイキックタロット・ハートオラクルカードだと思います。

このカードの絵を見ると、すべてが人物の後ろ姿です。「後ろ姿」をどう解釈するかが今期の鍵です。というのは、私たちから視れば「後ろ姿」ですが、カードの人物たちにとっては前を向いているからです。もし自分がこのカードの世界に入ったとしたら、どう感じるかだけで今期が想像できます。

このカードの題名は「Feeling Alone 孤独を感じる」です。月の輝く夜、ランタンの灯りだけを手にした女性が小さな家のある方角を見つめています。私には、彼女は旅立つことになったから、今までいた世界に別れを告げているシーンに見えます。次のカードから物語を作るとしたら、これは家に帰るというより、これから旅立つ前の一瞬を切り取ったと思われます。

これが次に出たカードでタイトルは「Moving On 歩み始める」です。

このカードは立ち去るタイミングを表します。今期は、人間関係に焦点をあわせて解釈する方が役立つ予感がするので、今の時点で大切なのはこのカードと思います。解説を抜き書きしておきます。

  Moving On 歩み始める

自然界では変化が不可欠であり、人間関係でも同じことが言えます。成長を続ける人は、人間関係も成長し続けなければなりません。そうでなければ関係性が停滞してしまいます。

このカードは、今ある関係があなたの魂にとって有益か、自分を成長させるものは何かを見極めるよう伝えています。

一見問題ないように見えつつも、何かが足りないと思うところはありませんか?

あなたの関係性には実態があり、あなたに喜びをもたらしてくれますか?

あなたはその関係性において本当の自分でいることができていますか?

程度の差はあれ、このカードは 立ち去るタイミングだと伝えています。

それは本当の終わりかもしれませんし、単に休息をとることかもしれません。

自分自身にスペースを与え、必要なものや欲するものを自分で決める許可を自分自身に与え、 さらにそれが今の関係性で見つかるかどうかを決める、あなたのための時間です。

自分が必要とするもの、欲するものが得られないのであれば、このタイミングで本質的な変化を起こすことが重要となるでしょう。

ジョン・ホランド『サイキックタロット・ハートオラクルカード』

次に出たカードも、同じような注意を促しています。

『Seek the Truth 真実を探し求める』のカードです。他のカードを見ても、今回はかなり具体的なことをカードは伝えています。ここではサイキックタロット・ハートオラクルカードだけ解釈した方がわかりやすいのであまり触れませんが、新しい始まりや望ましい変化が今期のテーマです。そのときに障害となるのは執着心です。執着心の対象は金銭だけでなく、社会的地位や愛情面にも及びます。多分今期は「他人事ならわかるけれど、自分のことだと見えない」ところに刃(メス)が入るようです。

Seek the Truth 真実を探し求める

直感はパワフルな協力者です。そして今は自分の内側の声を信頼し、それに従う時です。人間関係の表面上にあるものが全てではありません。あなたのサイキックな感覚を使い、どの人間関係が疑わしいのか見直しましょう。あなたの直感が伝えていることを信じましょう。その関係性にいる人を信じる気持ちと同じだけ、その人たちの動機に注意することが大切です。

自分を弱い立場に置いてしまうことを避けるために、最も個人的な考えや感情を他者と共有することには配慮しましょう。(この解説文はわかりにくいですが、老婆心で付け加えると、「相手を見極めずにプライベートなことをペラペラ喋ったり、表面だけを見て、隠れている部分も加えた全体像を見ないでいると痛い目に合いますよ」と注意しています。)

ごまかしや偽りを見定めるために、その人たちと関わる際には 、自分の体の反応に注意しましょう。相手が本心から参加していなかったり 、義務や責任を避けたりしていないかなど 、一方的な人間関係には気をつけましょう。

行動の真意を探るのに今が理想的なタイミングです。 そして常に 関係性の中での自分の役割が公明正大であり、正直さに基づいて振る舞うようにしましょう。

ジョン・ホランド『サイキックタロット・ハートオラクルカード』

今期はタロットでは『13 死』が正位置で出ています。これは今年何回も引いている『12 吊るされた男』の次のカードです。

死のカードは怖がられていますが、恐れる必要はありません。肉体の死とは関係なく、終わらせるべき物事や変化を意味するポジティブなカードです。

『12 吊るされた男』は、「見方を変える」ことに真意があるとはいえ、状況は「行き詰まり」を指していました。けれど今回は「13 死」が出ているので、やっと解放されるとも考えられます。

肉体以外にも死ぬ可能性のある物事はたくさん存在します。

例えばそれは古い習慣であったり、 ライフスタイルであったり、行き詰まった仕事、あるいはもうほとんど死んでしまったかに思えるような、生気も活力もなくなった人間関係などです。おそらく誰かが生命を吹き返すには、死ななければならない何かがあるのでしょう。

タロットは本来楽観的です。人生における何らかの死が、必ずしもあなたを屍(しかばね)にしてしまうわけではありません。『13 死』のカードの後には 『14 節制』のパワフルな天使が続きます。『14 節制』が象徴すのは、古くなり、使い古された物事を終わらせることによって解放されるものです。

レイチェル・ポラック『タロットバイブル』「13 死」

私には「死」のカードには「卒業」と似た感覚があります。性格的にも「入学式」より「卒業式」が好きですし、尾崎紀世彦の「また逢う日まで」という歌も好きなため、『死』は好きなカードです。終わりにはある種の美しさがあります。

今期は過ごし方に気を付ければ深い意味を持つ日々になりそうです。

カードを解釈して思い出したのは、フランソワ・オゾン監督の『ふたりの5つの分かれ路』という映画です。これはあるカップルの愛のはじまりから終わりまでを、5つの瞬間を切り取る形で見せてくれます。時間軸を逆行させる構成のため、憂鬱な別れではじまり、希望に満ちた出会いのシーンで終わります。

この映画の二人の関係の機軸となるのは「結婚」です。結婚というか、「結婚という制度」です。このカップルの女性は結婚式の前夜に他の男性と寝てしまいます。「結婚することによって罪を犯してしまう」という「わけがわからない結果」となり、二人は終わってしまうわけですが、「誓いを立てたために誓いを破る羽目になる」というのは、それこそ神話の世界でもよくあります。

タロットの『死』のカードもこの映画と似ています。

このカードの背景には、昇る太陽が描かれています。

先の映画では、太陽が沈む沖に向かって出会ったばかりの二人が泳いでいくシーンで物語は終わります。制度は終わり、本質が残ると考えると、本質にはいつも希望があります。

監督はインタビューのなかで『 愛の始まりは、「ときめき」というまばゆい 太陽の光の中にいるようなもので、相手がどういう人なのかはっきりとは見えない。それが光が徐々に衰えていき、ついにはなくなった後で、現実がやってくる。相手の欠点も見えてきた時、本当に愛せるかどうかは実はまた別の話だと思う。もし結果的に相手に失望したとしても、最初の愛の輝きは確かにあったはずな んだ。人生において、そうした素晴らしい出会いの瞬間を経験したことこそ大切にすべきなんだ』と話しています。

逆説的ですが、何かが終わるときは、新しい何かがすでにはじまっています。

サイキックタロット・ハートオラクルカードの人物たちはすべて前進しているので、後ろ姿しか見えません。もし置き去りにされた立場に自分を置けば、当然哀しくなります。悲劇と喜劇はパラレルに進行します。人生に変化はつきもので、なぜ終わるのか正しい答えがあるわけでもありません。

The Mapオラクルカードでは『3 Wizard Of Awareness 気付きの魔法使い』が出ています。これは静かに観察し、今体験していることを無理に定義したり、制限することを諦めることを勧めるカードです。すべてうまくいくそうです。あるがままにしていれば…。

良い日々になりますように。

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